概要
実が指ほどしかない野生のテオシントから、数千年かけて作った。新大陸で農耕の立ち上がりが遅れた理由の一つに挙げられる。
場所
バルサス川流域位置は特定されていない(誤差 ±150km)
18.00°N -100.00°E · メキシコ・ゲレーロ州
18.00°N -100.00°E · メキシコ・ゲレーロ州
本文
野生のテオシントは、硬い殻に包まれた実が十粒ほど、細い穂に並んでいるだけの草になる。 いまのトウモロコシとは、見ても同じ植物と分からない。
メキシコ南西部のバルサス川流域で、約9000年前の石器からトウモロコシの澱粉が出た。 栽培化はそのころ始まったとされる。 ただし、いまの形に近づくのはそれから数千年かかっている。 穂が大きく、実が多く、殻が薄くなるまで、人が選び続けた。
小麦や大麦は、野生のままでも実が大きく、一年で穫れた。 トウモロコシはそうではなかった。 新大陸で農耕の立ち上がりが旧大陸より数千年遅れた理由の一つに、 ダイアモンドはこれを挙げている。
栽培化が済むと、この作物は南北に広がった。 マヤ、テオティワカン、アステカ、ミシシッピ文化。 接触前のアメリカの都市は、この草の上に建っている。
出典(2)
ジャレド・ダイアモンド(倉骨彰 訳) 『銃・病原菌・鉄 一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』第8章 リンゴのせいか、インディアンのせいか
チャールズ・C・マン(布施由紀子 訳) 『1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見』第2部(トウモロコシという発明)