概要
メッカ巡礼の道中を日ごとに書き留めた。十字軍の只中で、敵対する土地の農民が平穏に暮らしている様子まで、見たまま書いている。
関わったできごと(1)
イブン・ジュバイルの巡礼記AD1183年 · 著者本文
グラナダの官吏だった。
酒を飲まされたことを悔いて、 罪滅ぼしに巡礼に出た——という話が伝わる。
2年余りの旅を、日ごとに書き留めた。
内容が具体的になる。 船賃、宿の様子、税関での扱い、 巡礼者からの徴収の不当さへの怒り。 自分が損をした話まで書いている。
十字軍国家を通ったときの記述が、特に読まれる。
敵対しているはずの土地で、 ムスリムの農民がフランク人の領主のもとで 平穏に暮らしていた。 むしろムスリムの領主の下より税が軽い、と書いている。
そのうえで、それは信仰にとって危ういと嘆いた。
戦争の記録だけを読んでいると見えないものが、 旅人の日記に残っている。
この旅行記の形式が、後のイブン・バットゥータに引き継がれた。