概要
争いを捨てていたモリオリを、同じポリネシア人の子孫であるマオリが数日で殺し、残りを奴隷にした。同じ祖先を環境が分けた例として、本の第2章に置かれる。
場所
チャタム諸島位置は特定されていない(誤差 ±50km)
-43.90°N -176.50°E · ニュージーランド
-43.90°N -176.50°E · ニュージーランド
本文
チャタム諸島はニュージーランドの800km東にある。 13世紀ごろ、ニュージーランドから渡ったポリネシア人が住み着き、 本土との行き来は途絶えた。
島は寒く、作物が育たない。 住民は狩りと採集に戻り、人口を抑え、 争いを儀礼的なものに限る掟を作った。血を流したら、そこで終わりにする。 彼らは自分たちをモリオリと呼んだ。
1835年、本土のマオリ約900人が、ヨーロッパの船を雇って島に着いた。 モリオリは会議を開き、掟に従って戦わないと決めた。 数日で数百人が殺され、残りは奴隷にされた。
同じ祖先を持ち、同じ言葉を話した二つの集団が、 片方は農耕と戦争の社会に、片方は狩猟採集と平和の社会になっていた。 違いは人ではなく、住んだ土地にある。 ダイアモンドは本の第2章をこの話から始めた。
征服した側のマオリも、5年後のワイタンギ条約で、土地を失う側に回る。
出典(1)
ジャレド・ダイアモンド(倉骨彰 訳) 『銃・病原菌・鉄 一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』第2章 平和の民と戦う民との分かれ道