概要
ゴート人の司教が、ギリシア文字を元に文字を作り、聖書を訳した。「列王記」は好戦的な民には毒だと訳さなかった。ゴート人はこれでアリウス派になり、ローマの正統と一世紀半ずれたまま帝国に入ってくる。
場所
コンスタンティノープル
41.01°N 28.98°E · トルコ・イスタンブール
41.01°N 28.98°E · トルコ・イスタンブール
本文
ウルフィラ(小さな狼)の祖父母は、 3世紀にゴート人がカッパドキアから連れ去ったキリスト教徒だった。 ゴート人の中で生まれ、ゴート語とギリシア語とラテン語を話した。
341年、アンティオキア、あるいはコンスタンティノープルで 「ゴート人の地のキリスト教徒の司教」に叙階された。 叙階したのはニコメディアのエウセビオス、アリウス派だった。 ドナウの北で7年布教し、迫害を受けて、 348年に信徒を連れて帝国の中に移った。 いまのブルガリア、ニコポリス・アド・イストルム。
ゴート語には文字がなかった。 ギリシア文字を元に、ルーン文字とラテン文字を混ぜて27字を作った。 聖書を訳した。 列王記は訳さなかった、と教会史家は言う。 「戦争の話ばかりで、ゴート人はそれをこれ以上必要としない」。
写本は6世紀のイタリアで銀と金のインクで紫の羊皮紙に写され、 『銀文字写本』としてウプサラにある。 ゲルマン語の、最も古い長い文章になる。
ゴート人は、この人を通してアリウス派になった。 ローマの正統はニカイアで325年にアリウス派を退けていた。 ゴート、ヴァンダル、ブルグント、ランゴバルド、 帝国に入ってきたゲルマンの王国は、 ほとんどがアリウス派で、支配する民とは宗派が違った。 そのずれが揃うのに、250年かかる。