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Event / できごと

ゾミアの山地民

The highlands of Zomia
1600年 – 1950年
期間を持つできごと重要度 4

概要

東南アジアの山地に住む人びとは、国家に追いつかれなかったのではなく、国家から逃げてそこにいる。焼畑も、文字を持たないことも、逃げるための技術だった、という見方になる。

場所

ゾミア(東南アジア大陸部の山地)位置は特定されていない(誤差 ±600km)
22.00°N 99.00°E · ミャンマー・タイ・ラオス・ベトナム・中国雲南にまたがる高地

本文

東南アジアの大陸部に、標高300mより上の広い高地がある。 ミャンマー、タイ、ラオス、ベトナム、中国の雲南にまたがり、 面積はヨーロッパに近い。 そこに、平地の国家に属さない人びとが1億人近く住んできた。

長く、遅れて取り残された人びとと見なされてきた。 文字を持たず、焼畑を続け、まとまった政治組織を作らない。

ジェームズ・C・スコットは、順序を逆にして読んだ。 彼らは取り残されたのではなく、逃げてきた。 平地の国家は、税と労役と徴兵と、そして稲作という定住の形を人に強いる。 そこから抜け出た人びとが、山へ上がった。

その目で見ると、性質の一つ一つが技術になる。 焼畑は移動しやすい。 根菜は徴税人に数えられない。 系譜が柔らかいのは、集団を素早く組み替えるためになる。 文字を持たないことすら、いったん捨てた選択かもしれない、と彼は書く。

道路と国境と国籍が高地まで届いた20世紀の後半に、 この2000年の逃げ場は閉じた。

動画(1)

James Scott: The Art of Not Being GovernedYale University山地民が国家から逃げてそこにいる、という前著の主題そのもの

出典(2)

ジェームズ・C・スコット(立木勝 訳) 反穀物の人類史 国家誕生のディープヒストリー第7章(国家の外に出た人びと)
ジャレド・ダイアモンド(倉骨彰 訳) 昨日までの世界 文明の源流と人類の未来第1部(境界と、よそ者との付き合い方)

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