概要
雲南から広州、香港へ出て、蒸気船で世界に広がった。香港でイェルサンと北里が菌を見つけ、黒死病の正体が1500年後にようやく分かる。
場所
香港
22.32°N 114.17°E · 中国・香港特別行政区
22.32°N 114.17°E · 中国・香港特別行政区
本文
ペストは三度、世界規模で流行している。 6世紀のユスティニアヌスの疫病、14世紀の黒死病、そしてこれになる。
雲南の山地で1850年代から続いていた流行が、 1894年に広州と香港へ出た。 香港は蒸気船の港だった。 ボンベイ、シドニー、サンフランシスコ、ブエノスアイレス。 船がネズミを運び、数年で世界中の港に届いた。
香港で、二人の細菌学者が同時に菌を探した。 北里柴三郎とアレクサンドル・イェルサン。 イェルサンの名が菌に付いた。 数年後、ノミがネズミから人へ運ぶことも分かった。 黒死病の正体が、1500年経ってやっと分かったことになる。
死者はインドに集中し、1900年から20年で1000万人を超えた。 流行が収まったと世界保健機関が宣言したのは1959年になる。
『疫病と世界史』は、 病の道筋が分かった最初の大流行として、この三度目を第6章に置いた。
出典(1)
ウィリアム・H・マクニール(佐々木昭夫 訳) 『疫病と世界史』第6章 医学と医療組織の役割