概要
ドージェが艦隊を率いてアドリア海東岸の港を従えた。以後ドージェは「ダルマティア公」を名乗り、毎年海に指輪を投げる儀式が始まる。
場所
ヴェネツィア
45.44°N 12.32°E · イタリア・ヴェネト州
45.44°N 12.32°E · イタリア・ヴェネト州
本文
アドリア海の東岸は、海賊の巣だった。
ナレンタ川の河口のスラヴ人が、 ヴェネツィアの船を襲い、貢納を要求していた。
ドージェのピエトロ2世オルセオロが、 艦隊を率いて出た。
昇天祭の日に出港し、 沿岸の町を一つずつ回った。
ザダル、トロギル、スプリト。
多くは戦わずに、 ヴェネツィアの保護を受け入れた。
東ローマの名目上の領土だったが、 皇帝は遠く、守ってくれない。
ドージェは「ダルマティア公」を名乗った。
この遠征を記念して、 毎年昇天祭に海へ出て指輪を投げる儀式が始まったとされる。
「海との結婚」と呼ばれる。
「われらは汝と結婚する、海よ。真の永遠の支配のしるしとして」。
アドリア海が、ヴェネツィアの湾になった。
出典(1)
ジャネット・L・アブー=ルゴド(佐藤次高ほか 訳) 『ヨーロッパ覇権以前 もうひとつの世界システム』第I部 ヨーロッパのサブシステム