概要
十字軍が最初に建てた国が、ザンギーに奪われた。イスラーム側にとっては反撃の始まりで、ヨーロッパ側にとっては第2回十字軍を呼ぶ知らせになる。
場所
エデッサ
37.16°N 38.80°E · トルコ・シャンルウルファ
37.16°N 38.80°E · トルコ・シャンルウルファ
本文
1098年、第1回十字軍の途中でボードゥアンが手に入れたエデッサは、 十字軍がこの地域に建てた最初の国だった。
1144年のクリスマス・イヴ、モスルの支配者ザンギーが城壁を破った。 伯レオンは領地を離れて留守にしていた。 街の東半分にいたキリスト教徒の住民は、多くが殺されるか売られた。
イスラーム側にとって、これは反撃が可能だと示した最初の勝利になる。 ザンギーは「信仰の擁護者」と呼ばれ、 その子ヌールッディーン、さらにサラディンへと続く流れが始まる。
ヨーロッパでは、この知らせが第2回十字軍を呼んだ。 フランス王とドイツ王が自ら軍を率いたが、 エデッサへは向かわず、ダマスクスを攻めて失敗した。 アラブ側の年代記は、その混乱を冷静に記録している。
マアルーフの『アラブが見た十字軍』は、 ここを本の第2部の始まりに置いた。
出典(1)
アミン・マアルーフ(牟田口義郎、新川雅子 訳) 『アラブが見た十字軍』第2部(反撃の始まり)