概要
なぜ負けたのかを、作戦ではなく組織の性質から説明した本。六つの作戦を並べて、同じ型を取り出す。
この物語について
『失敗の本質』(戸部良一ほか、1984年)は、歴史家と経営学者が組んで、日本軍の六つの作戦を分析した本になる。
ノモンハン、ミッドウェー、ガダルカナル、インパール、レイテ、沖縄。どれも失敗だが、失敗の仕方が似ている、というのが本の発見になる。
目的が曖昧なまま作戦が始まる。短期決戦を前提にして、長期戦の備えをしない。空気で決まり、反対意見を言った者が外される。結果が悪くても、人事で責任が問われない。前の失敗から学ばず、同じことを繰り返す。本はこれを、環境が変わったときに自分を作り替えられない組織の問題として読んだ。
書かれたのは1984年で、日本の企業が世界で強かった時期になる。それでも、この本は組織論として読まれ、いまも版を重ねている。
この物語は、本が扱った作戦を並べ直したものになる。本文は写していない。
戦争の責任を組織の性質に還元しすぎている、加害の側面が扱われていない、という批判もある。
動画(2)
重なっているストーリー
同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。
二つの大戦5件を共有 / 一発の銃声から31年。二つの戦争は別々ではなく、前者の終わらせ方が後者を呼んだ。『菊と刀』で読む日本2件を共有 / 一度も日本へ行かないまま、戦時中のアメリカで書かれた日本人論。読み継がれ、批判され続けている。冷戦1件を共有 / 撃ち合わずに40年競った。ただし代理の戦場では、実際に人が死に続けた。技術と産業1件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。『サピエンス全史』で読む歴史1件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。『文明崩壊』で読む歴史1件を共有 / イースター島、マヤ、グリーンランドのノルウェー人。環境を使い尽くした社会と、そうしなかった社会。『ホモ・デウス』で読む次の歴史1件を共有 / 飢餓と疫病と戦争を抑え込んだ人類が、次に何を目指すか。『サピエンス全史』の続編。『応仁の乱』で読む日本の転換点1件を共有 / 主役がいない。勝者もいない。11年戦って何も決まらなかった戦乱を、二人の僧の日記から追う。『武士の家計簿』で読む幕末1件を共有 / 加賀藩の会計係の家が、37年つけた家計簿が見つかった。武士は、思われているよりずっと借金に苦しんでいた。筋(7)
年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。
日本国 / AD3〜4世紀ごろ(古墳時代の王権) – (続く)ノモンハン事件できごと / 1939年5月 / 第1章。負けを負けとして扱わなかった真珠湾攻撃できごと / AD1941年12月7日 / 目的が二つあって、どちらも達しないミッドウェー海戦できごと / 1942年 / 第2章ガダルカナルの戦いできごと / AD1942年8月7日 / 第3章。逐次投入インパール作戦できごと / 1944年3月 / 第4章。反対意見が通らない広島・長崎への原爆投下できごと / AD1945年8月6日 / 終わり方を決められない