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Story / ストーリー

『サピエンス全史』で読む歴史

出てくるできごと BC400000ごろ – AD1969
できごと 58人物 2911

概要

ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。

この物語について

『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ、2011年、日本語版2016年)は、人類の歴史を三つの転換点で区切る。約7万年前の認知革命、約1万2000年前の農業革命、約500年前の科学革命になる。

筋はこうなる。言葉が「無いもの」を語れるようになったとき、見ず知らずの大人数が同じ物語を信じて協力できるようになった。国も、お金も、法も、会社も、その物語の一種にすぎない。農耕は人を豊かにしたのではなく、麦のほうが人を飼い慣らしたのだと言う。お金・帝国・宗教の三つが、ばらばらだった人の群れを一つの世界へ寄せていった。そして「知らない」と認めたところから科学が始まり、資本と帝国と結びついて、この500年の加速が起きた。

この物語は、その本が取り上げたできごと・人物・国を、このデータベースの側から並べ直したものになる。各項目の役どころには、本がそれをどう使っているかを書いた。できごとのページには、扱っている章を史料として付けてある。本文は写していない。ここにある文章はすべてこのデータベースのために書いたものになる。

本の主張と、この年表の年代が合わないところもある。本はサピエンスのオーストラリア到達を約4万5000年前とするが、マジェドベベの測定は約6万5000年前を出している。そういう差は、直さずに両方書いた。

動画(4)

Why humans run the world | Yuval Noah Harari | TEDTED著者本人が、本の中心の主張(虚構を共有できるから大人数で協力できる)を17分で話す
Agricultural Revolution: Great Power, Great Consequences - Yuval Noah Harari and Ian Bremmer at 92YYuval Noah Harari第5章のテーマ。農業革命は誰のためのものだったか、を著者が短く語る
New Religions of the 21st Century | Yuval Harari | Talks at GoogleTalks at Google第12章のテーマ。自由主義や共産主義も「宗教」として並べる、本の見方をそのまま話す
Nationalism vs. globalism: the new political divide | Yuval Noah HarariTED第18章のテーマ。国家と市場が家族と共同体に代わった先に何が来るか

重なっているストーリー

同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。

『銃・病原菌・鉄』で読む歴史26件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。文明のはじまり19件を共有 / 農耕も都市も文字も、離れた場所で別々に始まった。そして始まった順序は、思っているのと違う。『世界史』(マクニール)で読む歴史17件を共有 / 文明どうしが接触し、借り、競い合うことで歴史が動く。世界を一つの物語として書いた最初の教科書。コテンラジオで聞く歴史16件を共有 / ポッドキャスト「コテンラジオ」が取り上げた人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。大航海時代13件を共有 / 海が壁ではなく道になった。二つの大陸が結ばれ、世界がひとつの市場になっていく。『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史13件を共有 / 国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。探検と発見12件を共有 / 地平線の向こうに何があるかを、確かめに行った人たちの記録。古代オリエント10件を共有 / 文字も法も都市も、まずここで生まれた。そして次々に主が入れ替わる2500年。技術と産業10件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。『繁栄』で読む歴史10件を共有 / 人類が豊かになったのは交換のおかげで、悲観する理由はいつも外れてきた、という本。反論側も付けてある。交易路とお金9件を共有 / 運ぶ/両替する/貸す。人と物が動くところには、いつも同じ仕組みが生えてくる。接触前のアメリカ9件を共有 / 旧大陸と行き来のないまま、農耕も都市も国家も別々に生まれた。3000年ぶんの、独立した実験。帝国と独立8件を共有 / 数十年で世界の大半が数か国のものになり、また数十年で戻った。『大分岐』で読む歴史8件を共有 / 1800年まで、長江下流とイングランドは同じくらい豊かだった。分かれたのは石炭と植民地のせいだ、という本。確かめるという方法7件を共有 / 偉い人がそう言ったから、をやめた話。誰が最初かは、思っているほどはっきりしない。宗教改革と科学革命6件を共有 / 教会が独占していた「何が正しいか」の答えが、聖書と観測に明け渡されるまで。中国の王朝6件を共有 / 殷から清まで3000年。王朝は替わっても、同じ型で替わり続けた。考えることの歴史6件を共有 / 同じ数百年のあいだに、ギリシアでも中国でもインドでも、人が根本から考え直した。インドと仏教5件を共有 / 一人の王子が始めた問いが、アショーカ王に拾われ、玄奘に運ばれ、東アジアへ届くまで。二つの大戦5件を共有 / 一発の銃声から31年。二つの戦争は別々ではなく、前者の終わらせ方が後者を呼んだ。都市の歴史5件を共有 / 人が密集して住むという異常な選択が、文明のほとんどを生んだ。『疫病と世界史』で読む歴史5件を共有 / 歴史を動かしたのは王でも思想でもなく、目に見えない微生物だった、と最初に言い切った本。『暴力の人類史』で読む歴史5件を共有 / 人が人を殺す率は、狩猟採集の時代から今まで、長い目で見ればずっと下がってきた、という本。反論も多い。冷戦4件を共有 / 撃ち合わずに40年競った。ただし代理の戦場では、実際に人が死に続けた。感染症と人類4件を共有 / 人が動くほど病も動いた。文明の広がりと感染の広がりは、同じ地図の上にある。『ローマ帝国衰亡史』で読むローマ4件を共有 / ギボンが1776年に出しはじめた、トラヤヌスからコンスタンティノープル陥落までの1300年。「なぜ滅びたか」を問う型はここで作られた。中華の統一3件を共有 / 殷を倒した周から、初めて中国をひとつにした秦まで。800年かけて「天下」という考えが育つ。ローマ人の物語3件を共有 / ラティウムの一都市が地中海全域を呑み込み、そして西半分が消えるまでの1200年。主権はだれのものか3件を共有 / 王が決めるのか、議会が決めるのか、国民が決めるのか。800年かけて答えが動いた。『ローマ人の物語』で読むローマ3件を共有 / 塩野七生が15年かけて15巻で書いた、建国から西の帝国の終わりまで。このデータベースの第一期と同じ範囲になる。キリスト教のひろがり2件を共有 / 迫害される小集団が、300年で帝国の宗教になり、そこから何度も割れながら世界へ出ていった。アレクサンドロスの東方遠征1件を共有 / 20歳で王になった男が、11年でギリシアからインダス川まで到達した。そして32歳で死ぬ。ポエニ戦争1件を共有 / 地中海の覇権をめぐる、ローマとカルタゴの120年。三度戦い、三度目でカルタゴは消えた。イスラム世界1件を共有 / 一世紀でイベリアからインダスまで。学問を受け継ぎ、育て、そして西へ返した。女性の権利1件を共有 / 人口の半分が、参政権を得るまでに文明の歴史のほとんどを要した。表現の歴史1件を共有 / 書いた人、描いた人、作った人。政治と戦争のあいだに、ずっと別の営みがあった。ペルシア戦争1件を共有 / 当時最大の帝国に、都市国家の寄り合いが勝った。ギリシアが自分たちを語りはじめる。誰が書き残したか1件を共有 / 残っているものが全部ではない。誰の筆によるかで、同じ出来事が違って見える。『文明崩壊』で読む歴史1件を共有 / イースター島、マヤ、グリーンランドのノルウェー人。環境を使い尽くした社会と、そうしなかった社会。

筋(98)

年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。

火の使用できごと / 約100万〜40万年前(炉が日常のものになるのは40万年前ごろ) / 火で料理できるようになって、腸が短くなり脳が大きくなった、という筋ホモ・サピエンスの出現できごと / 約30万年前(ジェベル・イルード)〜20万年前(オモ・キビシュ) / 第1章。取るに足らない動物だった時代デニソワ人できごと / 約20万年前から / 第1章。人類種は一つではなかった最初のアフリカ外進出できごと / 約18万〜9万年前(ミスリヤ/スフール・カフゼー) / 一度目は失敗している認知革命できごと / 約7万年前〜3万年前 / 第1部の主題。ここから「歴史」が始まると本は言うサフルへの渡海できごと / 約6万5000年前(5万〜7万年前と幅がある) / 本は約4万5000年前とする。この年表の測定値とは2万年ずれるフローレス原人の消滅できごと / 約5万年前 / 人類種は一つではなかった、という第1章の例オーストラリアの大型動物の絶滅できごと / 約4万5000年前 / 人類が最初に引き起こした大量絶滅、と本は見るネアンデルタール人の消滅できごと / 約4万年前 / 滅ぼしたのか混じったのか。本は両説を並べ、混じった証拠が出た直後に書かれているライオンマン像できごと / 約4万年前 / 実在しないものを想像した最古の証拠として引かれるショーヴェ洞窟の壁画できごと / 約3万6000年前 / 狩猟採集民が何を信じていたかは分からない、という章の例アメリカ大陸への到達できごと / 約1万6000年前(2万3000〜1万5000年前と幅がある) / 数千年で大陸の南端まで達したアメリカ大陸の大型動物の絶滅できごと / 約1万2500年前 / オーストラリアと同じことが繰り返された、という筋ギョベクリ・テペできごと / 紀元前95世紀 / 神殿が先で村が後だった可能性。本は農耕の動機を宗教に求める材料にした農耕の始まりできごと / 紀元前90世紀 / 史上最大の詐欺、と本は呼ぶ。個人は貧しくなり、種としては増えたチャタル・ヒュユクできごと / 紀元前71世紀 / 数千人が住んで王の家が無い町ウルク。都市というものの始まりできごと / 紀元前35世紀 / 大人数の協力には帳簿が要る。文字はここで生まれた楔形文字の成立できごと / 紀元前32世紀 / 最古の文書に残る名は王ではなく会計係のものだった、と本は指摘するアッカドのサルゴンできごと / BC2334年頃 / 本が最初の帝国として挙げるサルゴン人物 / 在位 BC2334年頃(年代には幅がある) – BC2279年頃『ギルガメシュ叙事詩』できごと / 紀元前21世紀 / 不死を探して手ぶらで帰る話。本の終章は死を克服する試みを「ギルガメシュ・プロジェクト」と呼ぶハンムラビ人物 / BC1810年頃 – BC1750年頃ハンムラビ法典できごと / BC1754年頃 / アメリカ独立宣言と並べて、どちらも想像上の秩序だと論じるザラスシュトラ人物 / 不明(BC1500年頃からBC600年頃まで諸説) – ? / 善と悪の二元論を持ち込んだローマ国 / 紀元前8世紀(伝承ではBC753年) – (続く) / 帝国の章の中心。征服された側がやがてローマ人になるリュディアの鋳造貨幣できごと / BC7世紀後半 / 貨幣の章。誰もが信じるという一点で最強の信頼の仕組みキュロス2世人物 / BC600年頃 – BC530年 / すべての民のために統治すると言った最初の王、と本は書くアケメネス朝ペルシア国 / BC550年 – BC330年 / キュロスの帝国。普遍を掲げた最初の例釈迦の悟りできごと / BC528年頃(年代に諸説あり) / 神の無い宗教として、宗教の章で大きく扱われるゴータマ・シッダールタ人物 / BC463年頃(BC566年説もある) – BC383年頃(BC486年説もある)マウリヤ朝国 / BC322年 – BC185年アショーカ王人物 / BC304年頃 – BC232年アショーカ王の碑文できごと / BC260年頃 / 帝国が普遍の思想を採る例始皇帝人物 / BC259年 – BC210年秦の中国統一できごと / BC221年 / 帝国の章の例。度量衡と文字を揃えて世界を一つにする国 / BC221年(統一) – BC206年マニ教の成立できごと / AD240年頃 / 一神教と二元論のあいだで、いちど世界宗教になりかけたミラノ勅令できごと / AD313年 / なぜキリスト教だったのか。本はこれを歴史の「謎めいた選択」の例にするキリスト教の国教化できごと / AD380年ムハンマド人物 / AD570年頃 – AD632年モンゴル帝国国 / AD1206年(クリルタイ) – (続く)アオテアロアへの到達できごと / AD1300年頃 / 最後に人が着いた大きな島鄭和人物 / AD1371年 – AD1433年頃鄭和の南海遠征できごと / 1405年 / コロンブスより大きな艦隊が何も征服しなかった。本の「なぜヨーロッパか」の対照アステカ国 / AD1428年(三国同盟) – AD1521年(テノチティトラン陥落)インカ帝国国 / AD1438年(パチャクテク即位) – AD1533年(アタワルパの処刑)モアの絶滅できごと / AD15世紀 / 到着から一世紀で消えた。三度目の繰り返しコロンブス人物 / AD1451年頃 – AD1506年アメリゴ・ヴェスプッチ人物 / AD1454年3月9日 – AD1512年2月22日 / 「知らない大陸」と言えた人。それで大陸は彼の名になったモクテスマ2世人物 / AD1466年頃 – AD1520年フランシスコ・ピサロ人物 / AD1478年頃 – AD1541年6月26日マゼラン人物 / AD1480年頃 – AD1521年4月27日エルナン・コルテス人物 / AD1485年 – AD1547年12月2日コロンブスの到達できごと / AD1492年10月12日 / 本人は最後までアジアだと信じた。「知らない」と認めたのはヴェスプッチだったスペイン帝国国 / AD1492年(グラナダ陥落とコロンブスの航海) – AD1898年(米西戦争で最後の海外領土を失う)アタワルパ人物 / AD1502年頃 – AD1533年7月26日テノチティトランの陥落できごと / AD1521年 / 数百人が帝国を崩した。本は先住民が「異星人」に出会ったようなものだと書く世界一周の達成できごと / AD1522年大西洋奴隷貿易できごと / 1526年 / 本の「想像上のヒエラルキー」の章。人種という序列がここで作られたインカ帝国の滅亡できごと / AD1533年 / テノチティトランと同じ手口が10年後に繰り返されたフランシス・ベーコン人物 / AD1561年1月22日 – AD1626年4月9日ガリレオ・ガリレイ人物 / AD1564年2月15日 – AD1642年1月8日ネーデルラント連邦共和国国 / AD1581年(廃位布告) – AD1795年(フランス軍の侵入による崩壊) / 信用で戦った国オランダの黄金時代できごと / 1600年 / 小国が海を握れたのは信用のおかげだ、と本は言うオランダ東インド会社の設立できごと / AD1602年3月20日 / 株式会社。本は資本主義の章の主役にする大英帝国国 / AD1607年(ヴァージニアの入植) – AD1997年(香港の返還) / 科学と資本と帝国が一つになった例『ノヴム・オルガヌム』できごと / AD1620年 / 知識は力なり。科学革命を「無知の発見」と呼ぶ本の起点ガリレオの異端審問できごと / AD1633年アイザック・ニュートン人物 / AD1643年 – AD1727年ジョン・ロー人物 / AD1671年4月21日 – AD1729年3月21日『プリンキピア』できごと / AD1687年 / 世界が数式で書けると示したミシシッピ会社のバブルできごと / 1719年 / 信用が崩れると国も傾く。フランス王家の信用が落ちた例ジェームズ・クック人物 / AD1728年11月7日 – AD1779年2月14日ジェームズ・ワット人物 / AD1736年 – AD1819年ジョゼフ・バンクス人物 / AD1743年2月24日 – AD1820年6月19日 / 科学が帝国に乗った、その乗り方の見本プラッシーの戦いできごと / AD1757年6月23日 / 会社が国を治めた例産業革命できごと / 1760年 / エネルギーの変換が桁で変わった、と本は捉えるクックの太平洋航海できごと / 1768年 / 科学者を乗せた軍艦。科学と帝国の結婚の例ワットの蒸気機関できごと / AD1769年ナポレオン・ボナパルト人物 / AD1769年8月15日 – AD1821年5月5日 / エジプト遠征に160人あまりの学者を連れて行ったアメリカ独立宣言できごと / AD1776年7月4日 / ハンムラビ法典と対にして読まれるアメリカ合衆国国 / AD1776年(独立宣言) – (続く)オーストラリアへの入植できごと / AD1788年1月26日 / クックの航海の帰結フランス革命できごと / 1789年 / 想像上の秩序は別の秩序に置き換わる、という章の例チャールズ・ダーウィン人物 / AD1809年2月12日 – AD1882年4月19日カール・マルクス人物 / AD1818年5月5日 – AD1883年3月14日鉄道の開業できごと / AD1825年9月27日 / 鉄道が時刻を揃えた。本は時間の統一を産業の副産物として書くアヘン戦争できごと / 1840年 / 株主の利益のために国が戦争をした例『種の起源』できごと / AD1859年11月24日 / 人間が特別ではないという考え。本の前提そのものレーニン人物 / AD1870年4月22日 – AD1924年1月21日ヒトラー人物 / AD1889年4月20日 – AD1945年4月30日ロバート・オッペンハイマー人物 / AD1904年4月22日 – AD1967年2月18日ロシア革命できごと / AD1917年 / 共産主義を宗教の一種として扱うナチスの政権掌握できごと / AD1933年1月30日 / 進化論を人間に当てはめた「宗教」として扱うトリニティ実験できごと / AD1945年7月16日 / 本はこの瞬間を科学と国家の結びつきの頂点に置く広島・長崎への原爆投下できごと / AD1945年8月6日 / 以後、大国同士の戦争が割に合わなくなった、と本は見るDNAの二重らせんできごと / AD1953年 / 生命を設計し直す時代の入口アポロ11号の月面着陸できごと / AD1969年7月20日 / 月へ行く前に砂漠で先住民の老人に会った、という逸話が本にある