概要
史上最大の陸上帝国。ユーラシアが一つの交通圏になり、人も物も疫病も東西を往復する。
場所
カラコルム
47.20°N 102.83°E · モンゴル
47.20°N 102.83°E · モンゴル
関わった人(3)
チンギス・ハンAD1162年頃–AD1227年 · 創始フビライ・ハンAD1215年–AD1294年 · 中国征服マルコ・ポーロAD1254年–AD1324年 · この交通圏を旅した本文
モンゴル帝国が作ったのは、ユーラシアを横断する一つの交通圏だった。
駅伝制(ジャムチ)が整い、 使者は一日数百キロを移動できた。 商人の安全が保証され、 東西の往来が急激に増える。
「パクス・モンゴリカ」と呼ばれる。 マルコ・ポーロが元まで行けたのも、 イブン・バットゥータが移動できたのも、この時期になる。
同じ道を、病も通った。
ペストの起源は中央アジアの齧歯類とされる。 それが交易路に乗って西へ運ばれた。 1347年、クリミアから船でシチリアへ入る。
人と物が速く動く仕組みは、 そのまま病が速く動く仕組みになる。
同じことが、その後も繰り返される。 19世紀のコレラは蒸気船と鉄道で、 20世紀のインフルエンザは兵員輸送で、 21世紀の流行は航空機で広がった。
出典(5)
ラシード・アッディーン 『集史』モンゴル史の部
ウィリアム・H・マクニール(佐々木昭夫 訳) 『疫病と世界史』第4章 モンゴル帝国の勃興と疾病バランスの変化
スティーブン・ピンカー(幾島幸子、塩原通緒 訳) 『暴力の人類史』第5章 長い平和
ウィリアム・H・マクニール(増田義郎、佐々木昭夫 訳) 『世界史』第II部 諸文明間の平衡状態(BC500〜AD1500年)
ジャネット・L・アブー=ルゴド(佐藤次高ほか 訳) 『ヨーロッパ覇権以前 もうひとつの世界システム』第II部 中東の心臓部(草原の道)