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Story / ストーリー

『日本の歴史をよみなおす』で読む日本

出てくるできごと AD645 – AD1639
できごと 8人物 4

概要

日本は農業の国で、百姓は農民だった。その前提を、史料の側から崩した本。

この物語について

『日本の歴史をよみなおす』(網野善彦、1991年、続編1996年)は、教科書の日本史を組み立て直す。

「百姓」は農民の意味ではない、というのが分かりやすい例になる。江戸時代の村の帳簿を開くと、田畑をほとんど持たずに廻船と金融で富を築いた「百姓」が出てくる。石高で測る仕組みが、海と山で生きた人びとを記録から消してしまった、という筋になる。

本が扱うのは五つの主題になる。文字、貨幣と金融、畏怖と賤視、女性、そして天皇と「日本」という国号。中世の日本は、いま思われているよりずっと商業的で、動きが多く、女性が財産を持ち、身分の外にいる人びと(遍歴する職人、芸能者、僧、非人)が広く行き交っていた。

「鎖国」も、海の民から見れば別の姿になる。日本列島は閉じた島ではなく、いくつもの海でつながった場所だった。

この物語は、本が読み直したできごとを並べ直したものになる。本文は写していない。

批判もある。中世を自由で開かれた社会として描きすぎている、という指摘になる。それでも、この年表が日本の項目を「朝廷と武士」だけで埋めていないのは、この本の見方に負っている。

重なっているストーリー

同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。

武士の700年6件を共有 / 地方の武装集団が政権を取り、そして自ら身分ごと消えるまで。日本の古代4件を共有 / 中国の史書にだけ名が残る王たちから、律令の国家ができるまで。手本は常に大陸にあった。『応仁の乱』で読む日本の転換点3件を共有 / 主役がいない。勝者もいない。11年戦って何も決まらなかった戦乱を、二人の僧の日記から追う。女性の権利2件を共有 / 人口の半分が、参政権を得るまでに文明の歴史のほとんどを要した。表現の歴史2件を共有 / 書いた人、描いた人、作った人。政治と戦争のあいだに、ずっと別の営みがあった。誰が書き残したか2件を共有 / 残っているものが全部ではない。誰の筆によるかで、同じ出来事が違って見える。コテンラジオで聞く歴史2件を共有 / ポッドキャスト「コテンラジオ」が取り上げた人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。考えることの歴史1件を共有 / 同じ数百年のあいだに、ギリシアでも中国でもインドでも、人が根本から考え直した。『菊と刀』で読む日本1件を共有 / 一度も日本へ行かないまま、戦時中のアメリカで書かれた日本人論。読み継がれ、批判され続けている。『歴史とは何か』で読む歴史の読み方1件を共有 / 事実は自分では語らない。誰がどれを選んだかが、そのまま歴史になる。この年表そのものへの問いかけ。

筋(12)

年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。

大化の改新できごと / AD645年 / 第5章。「日本」という国号がいつ始まったか紫式部人物 / AD973年頃 – AD1014年頃『源氏物語』できごと / AD1008年頃 / 第1章。仮名で書くということ一遍人物 / AD1239年 – AD1289年8月一遍の遊行できごと / 1274年 / 第3章。絵巻が中世の市と道と港を写している元寇できごと / 1274年 / 銭が大量に入ってくる時代悪党の登場できごと / AD13世紀末〜14世紀 / 第2章。既存の枠に収まらない人びと室町幕府の成立できごと / AD1338年織田信長人物 / AD1534年 – AD1582年6月21日 / 楽市楽座楽市楽座できごと / AD1577年 / 第2章。市の自由が、大名の城下に囲い込まれる鎖国の完成できごと / AD1639年 / 海の民から見れば、閉じていない網野善彦人物 / AD1928年1月22日 – AD2004年2月27日 / 著者