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Story / ストーリー

『反穀物の人類史』で読む歴史

出てくるできごと BC400000ごろ – AD1600
できごと 101

概要

人が穀物を育てたのではなく、穀物と国家が人を囲い込んだ。最初の国家は、なぜ壁の内側に人を閉じ込めたのか。

この物語について

『反穀物の人類史』(ジェームズ・C・スコット、2017年、日本語版2019年)は、文明の始まりを、国家の側からではなく、そこから逃げた人の側から見る。

穀物を栽培できるようになってから、実際に定住して国家ができるまで、4000年ほどの隙間がある。人は農耕を知ったうえで、長いあいだ採用しなかった。湿地で魚と鳥と根菜を採るほうが、割に合っていたからになる。

では、なぜ国家は穀物だけを税に取ったのか。麦も米も、地上で一斉に実り、量が測れて、貯めて運べる。芋は地面の下にあって、いつでも掘れる。徴税人には数えられない。国家が穀物を選んだのではなく、穀物が国家を可能にした、という筋になる。

壁は、外敵を防ぐためだけのものではなかった。密集した人と家畜は疫病に弱く、税と労役から人は逃げる。初期の国家はしばしば崩れ、そのたびに人は散った。それを「暗黒時代」と呼ぶのは、記録を残す側の見方にすぎない、と本は言う。

この物語は、本が使ったできごとを並べ直したものになる。本文は写していない。章題は番号と主題で書いた。

『万物の黎明』と主張が重なり、どちらも『サピエンス全史』の一本道の筋書きに反対している。

動画(1)

How Grains Domesticated Us, James C. Scott, SOAS, University of LondonSOAS University of London著者本人が、穀物が人を飼い慣らしたという本の主題を講義する

重なっているストーリー

同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。

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筋(11)

年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。

火の使用できごと / 約100万〜40万年前(炉が日常のものになるのは40万年前ごろ) / 人が環境を作り替えた最初ギョベクリ・テペできごと / 紀元前95世紀農耕の始まりできごと / 紀元前90世紀 / 栽培できてから定住するまで、4000年の隙間があるタスマニアの孤立できごと / 約1万年前 / 技術は捨てられることがあるウルク。都市というものの始まりできごと / 紀元前35世紀 / 壁は、外を防ぐと同時に内を逃がさないためでもあった楔形文字の成立できごと / 紀元前32世紀 / 国家が最初に書いたのは、穀物と人の数ハンムラビ法典できごと / BC1754年頃国 / BC221年(統一) – BC206年 / 人を登録し、穀物で測る国家の完成形キプリアヌスの疫病できごと / 249年 / 人と家畜の密集が病を育てるモンゴル帝国の拡大できごと / 1206年 / 「野蛮人」が最も豊かだった時代ゾミアの山地民できごと / 1600年 / 国家から逃げた人びとの2000年