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Story / ストーリー

『物質文明・経済・資本主義』で読む三つの層

出てくるできごと BC8951ごろ – AD1949
できごと 9人物 12

概要

毎日の暮らし、市場での取引、そしてその上に乗る資本主義。ブローデルは経済を三層に分けた。

この物語について

『物質文明・経済・資本主義』(フェルナン・ブローデル、1979年、日本語版1985年〜)は、15世紀から18世紀までの経済を、三巻・三層で書く。

第1巻は「日常性の構造」。何を食べ、何を着て、どんな家に住み、どんな道具を使ったか。小麦、米、トウモロコシという三つの主食が、それぞれどんな社会を作ったか。ほとんど変わらない、ゆっくりした層になる。

第2巻は「交換のはたらき」。市場、店、市、為替。透明で、誰でも参加でき、値が競争で決まる層になる。

第3巻は「世界時間」。その上に乗る、少数の大商人の層。独占し、情報を握り、遠くの差益で儲ける。ブローデルはこれを資本主義と呼び、市場経済とはっきり分けた。資本主義は市場の反対物だ、という言い方までしている。

世界の中心は移り変わる。ヴェネツィア、アントウェルペン、アムステルダム、ロンドン。

この物語は、本が扱ったできごとを三巻に沿って並べたものになる。本文は写していない。

重なっているストーリー

同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。

交易路とお金6件を共有 / 運ぶ/両替する/貸す。人と物が動くところには、いつも同じ仕組みが生えてくる。『サピエンス全史』で読む歴史4件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。『大分岐』で読む歴史4件を共有 / 1800年まで、長江下流とイングランドは同じくらい豊かだった。分かれたのは石炭と植民地のせいだ、という本。『地中海』で読む歴史4件を共有 / 歴史には三つの速さがある。ほとんど動かない時間、ゆっくり動く時間、そして事件。捕虜収容所で書かれた本。『近代世界システム』で読む歴史4件を共有 / 国ごとの発展を比べるのをやめる。16世紀からずっと、世界は一つの分業の仕組みとして動いてきた、という本。『交易の世界史』で読む物の流れ4件を共有 / シュメールの銅から現代のコンテナまで。人が物を遠くへ運ぶために、何をしてきたか。『リオリエント』で読む世界経済4件を共有 / 1800年まで、世界経済の中心はアジアだった。ヨーロッパは、その列に遅れて並んだ客にすぎない。都市の歴史3件を共有 / 人が密集して住むという異常な選択が、文明のほとんどを生んだ。『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史3件を共有 / 国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。『砂糖の世界史』で読む世界商品3件を共有 / 一つの白い粒を追いかけると、カリブの奴隷とイギリスの朝食と産業革命が一本につながる。大航海時代2件を共有 / 海が壁ではなく道になった。二つの大陸が結ばれ、世界がひとつの市場になっていく。技術と産業2件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。接触前のアメリカ2件を共有 / 旧大陸と行き来のないまま、農耕も都市も国家も別々に生まれた。3000年ぶんの、独立した実験。文明のはじまり2件を共有 / 農耕も都市も文字も、離れた場所で別々に始まった。そして始まった順序は、思っているのと違う。誰が書き残したか2件を共有 / 残っているものが全部ではない。誰の筆によるかで、同じ出来事が違って見える。『銃・病原菌・鉄』で読む歴史2件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。『世界史』(マクニール)で読む歴史2件を共有 / 文明どうしが接触し、借り、競い合うことで歴史が動く。世界を一つの物語として書いた最初の教科書。『繁栄』で読む歴史2件を共有 / 人類が豊かになったのは交換のおかげで、悲観する理由はいつも外れてきた、という本。反論側も付けてある。『負債論』で読む歴史2件を共有 / お金は物々交換の不便から生まれた、という話は史料に無い。先にあったのは借りのほうだ、という本。『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で読む歴史2件を共有 / 資本主義を生んだのは強欲ではなく、救われているか分からない不安だった、という100年前の論文。『ヨーロッパ覇権以前』で読む13世紀2件を共有 / 1250年から1350年まで、世界はすでに一つにつながっていた。ただし中心はヨーロッパではなかった。『1491』『1493』で読む新大陸2件を共有 / コロンブス以前のアメリカは人の少ない原野ではなかった。以後の世界は、生き物の大移動でできている。『歴史とは何か』で読む歴史の読み方2件を共有 / 事実は自分では語らない。誰がどれを選んだかが、そのまま歴史になる。この年表そのものへの問いかけ。『収奪された大地』で読むラテンアメリカ2件を共有 / 500年の歴史を、何が持ち去られたかで書く。金、銀、砂糖、ゴム、コーヒー、銅、石油。宗教改革と科学革命1件を共有 / 教会が独占していた「何が正しいか」の答えが、聖書と観測に明け渡されるまで。中国の王朝1件を共有 / 殷から清まで3000年。王朝は替わっても、同じ型で替わり続けた。感染症と人類1件を共有 / 人が動くほど病も動いた。文明の広がりと感染の広がりは、同じ地図の上にある。東ローマ千年1件を共有 / ローマの西半分が消えたあと、東半分は1000年続いた。その中身をローマの続きとして並べる。帝国と独立1件を共有 / 数十年で世界の大半が数か国のものになり、また数十年で戻った。『疫病と世界史』で読む歴史1件を共有 / 歴史を動かしたのは王でも思想でもなく、目に見えない微生物だった、と最初に言い切った本。『暴力の人類史』で読む歴史1件を共有 / 人が人を殺す率は、狩猟採集の時代から今まで、長い目で見ればずっと下がってきた、という本。反論も多い。『万物の黎明』で読む歴史1件を共有 / 狩猟採集から農耕へ、村から都市へ、そして国家へ。その一本道の筋書きそのものが間違いだ、という本。『反穀物の人類史』で読む歴史1件を共有 / 人が穀物を育てたのではなく、穀物と国家が人を囲い込んだ。最初の国家は、なぜ壁の内側に人を閉じ込めたのか。『大転換』で読む歴史1件を共有 / 市場はずっと社会の一部だった。それが逆転して、社会のほうが市場に合わせはじめた19世紀に何が起きたか。『ホモ・デウス』で読む次の歴史1件を共有 / 飢餓と疫病と戦争を抑え込んだ人類が、次に何を目指すか。『サピエンス全史』の続編。『暴力と不平等の人類史』で読む格差1件を共有 / 格差を大きく縮めたのは、改革ではなく破局だった。戦争、革命、国家の崩壊、疫病の四つしかない、という本。『イタリア・ルネサンスの文化』で読むルネサンス1件を共有 / 「ルネサンス」という時代の像そのものを作った本。150年たっても、まだその像の中にいる。『昨日までの世界』で読む伝統社会1件を共有 / 国家のない社会は、争いも子育ても老いも、私たちと違うやり方で扱ってきた。何を学べるか。

筋(12)

年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。

農耕の始まりできごと / 紀元前90世紀 / 第1巻。主食が社会を決めるトウモロコシの栽培化できごと / 約9000年前ヴェネツィア共和国国 / AD697年(最初のドージェの選出。伝承) – AD1797年(ナポレオンによる解体)シャンパーニュの大市できごと / 1150年 / 第2巻。交換の層ポトシ銀山の開発できごと / AD1545年ネーデルラント連邦共和国国 / AD1581年(廃位布告) – AD1795年(フランス軍の侵入による崩壊)オランダの黄金時代できごと / 1600年 / 第3巻。世界の中心がアムステルダムになるカリブの砂糖プランテーションできごと / 1640年広州の茶貿易できごと / 1700年産業革命できごと / 1760年 / 中心がロンドンへ移るフェルナン・ブローデル人物 / AD1902年8月24日 – AD1985年11月27日 / 著者『地中海』の刊行できごと / AD1949年 / 同じ著者の前の仕事