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Story / ストーリー

『暴力と不平等の人類史』で読む格差

出てくるできごと BC8951ごろ – AD1939
できごと 13

概要

格差を大きく縮めたのは、改革ではなく破局だった。戦争、革命、国家の崩壊、疫病の四つしかない、という本。

この物語について

『暴力と不平等の人類史』(ウォルター・シャイデル、2017年、日本語版2019年)は、石器時代から現在までの不平等を数字で追う。

結論は暗い。格差は、放っておけば広がる。それが大きく縮んだ例は歴史上いくつもあるが、原因はいつも同じ四つのどれかになる。総力戦、変革をともなう革命、国家そのものの崩壊、そして大量死をもたらす疫病。著者はそれを「四騎士」と呼ぶ。

20世紀の半ば、先進国で格差が縮んだ。それは福祉国家の成果として語られてきたが、本は、二つの大戦による破壊と、そのために可能になった課税が主因だと論じる。戦争が終わって数十年たつと、格差はまた広がりはじめた。

この物語は、本が例に使ったできごとを並べ直したものになる。本文は写していない。

反論はある。累進課税と教育と組合が効いた例を軽く見すぎている、という批判になる。この年表にある『暴力の人類史』は、暴力が減ったことを進歩として書く。同じ20世紀を、二冊が逆向きに読んでいる。

動画(1)

Walter Scheidel - The Great LevelerIntellectual Deep Web著者本人が、不平等を均したのは戦争と革命と崩壊と疫病だけだと論じる

重なっているストーリー

同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。

『世界史』(マクニール)で読む歴史7件を共有 / 文明どうしが接触し、借り、競い合うことで歴史が動く。世界を一つの物語として書いた最初の教科書。『サピエンス全史』で読む歴史5件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史5件を共有 / 国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。感染症と人類4件を共有 / 人が動くほど病も動いた。文明の広がりと感染の広がりは、同じ地図の上にある。『繁栄』で読む歴史4件を共有 / 人類が豊かになったのは交換のおかげで、悲観する理由はいつも外れてきた、という本。反論側も付けてある。二つの大戦3件を共有 / 一発の銃声から31年。二つの戦争は別々ではなく、前者の終わらせ方が後者を呼んだ。文明のはじまり3件を共有 / 農耕も都市も文字も、離れた場所で別々に始まった。そして始まった順序は、思っているのと違う。コテンラジオで聞く歴史3件を共有 / ポッドキャスト「コテンラジオ」が取り上げた人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。『疫病と世界史』で読む歴史3件を共有 / 歴史を動かしたのは王でも思想でもなく、目に見えない微生物だった、と最初に言い切った本。『暴力の人類史』で読む歴史3件を共有 / 人が人を殺す率は、狩猟採集の時代から今まで、長い目で見ればずっと下がってきた、という本。反論も多い。『万物の黎明』で読む歴史3件を共有 / 狩猟採集から農耕へ、村から都市へ、そして国家へ。その一本道の筋書きそのものが間違いだ、という本。『反穀物の人類史』で読む歴史3件を共有 / 人が穀物を育てたのではなく、穀物と国家が人を囲い込んだ。最初の国家は、なぜ壁の内側に人を閉じ込めたのか。『大転換』で読む歴史3件を共有 / 市場はずっと社会の一部だった。それが逆転して、社会のほうが市場に合わせはじめた19世紀に何が起きたか。古代オリエント2件を共有 / 文字も法も都市も、まずここで生まれた。そして次々に主が入れ替わる2500年。冷戦2件を共有 / 撃ち合わずに40年競った。ただし代理の戦場では、実際に人が死に続けた。都市の歴史2件を共有 / 人が密集して住むという異常な選択が、文明のほとんどを生んだ。民族移動の時代2件を共有 / 4〜6世紀、ユーラシアの東西で同時に人が動いた。ローマだけの話ではない。主権はだれのものか2件を共有 / 王が決めるのか、議会が決めるのか、国民が決めるのか。800年かけて答えが動いた。『想像の共同体』で読む歴史2件を共有 / 国民とは、会ったこともない人を同じ仲間だと思える想像力のことだ、という本。『近代世界システム』で読む歴史2件を共有 / 国ごとの発展を比べるのをやめる。16世紀からずっと、世界は一つの分業の仕組みとして動いてきた、という本。『歴史とは何か』で読む歴史の読み方2件を共有 / 事実は自分では語らない。誰がどれを選んだかが、そのまま歴史になる。この年表そのものへの問いかけ。『昨日までの世界』で読む伝統社会2件を共有 / 国家のない社会は、争いも子育ても老いも、私たちと違うやり方で扱ってきた。何を学べるか。ローマ人の物語1件を共有 / ラティウムの一都市が地中海全域を呑み込み、そして西半分が消えるまでの1200年。女性の権利1件を共有 / 人口の半分が、参政権を得るまでに文明の歴史のほとんどを要した。技術と産業1件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。草原の帝国1件を共有 / 匈奴からジュンガルまで、2500年のあいだ農耕世界の北にいた人たちの側から歴史を並べる。東ローマ千年1件を共有 / ローマの西半分が消えたあと、東半分は1000年続いた。その中身をローマの続きとして並べる。接触前のアメリカ1件を共有 / 旧大陸と行き来のないまま、農耕も都市も国家も別々に生まれた。3000年ぶんの、独立した実験。『銃・病原菌・鉄』で読む歴史1件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。『ローマ人の物語』で読むローマ1件を共有 / 塩野七生が15年かけて15巻で書いた、建国から西の帝国の終わりまで。このデータベースの第一期と同じ範囲になる。『文明崩壊』で読む歴史1件を共有 / イースター島、マヤ、グリーンランドのノルウェー人。環境を使い尽くした社会と、そうしなかった社会。『ローマ帝国衰亡史』で読むローマ1件を共有 / ギボンが1776年に出しはじめた、トラヤヌスからコンスタンティノープル陥落までの1300年。「なぜ滅びたか」を問う型はここで作られた。『物質文明・経済・資本主義』で読む三つの層1件を共有 / 毎日の暮らし、市場での取引、そしてその上に乗る資本主義。ブローデルは経済を三層に分けた。『負債論』で読む歴史1件を共有 / お金は物々交換の不便から生まれた、という話は史料に無い。先にあったのは借りのほうだ、という本。『ヨーロッパ覇権以前』で読む13世紀1件を共有 / 1250年から1350年まで、世界はすでに一つにつながっていた。ただし中心はヨーロッパではなかった。『地中海』で読む歴史1件を共有 / 歴史には三つの速さがある。ほとんど動かない時間、ゆっくり動く時間、そして事件。捕虜収容所で書かれた本。『中世の秋』で読む中世の終わり1件を共有 / ルネサンスの前夜ではなく、中世そのものの終わり方。過剰な儀礼と、死への執着に覆われた14〜15世紀。『ホモ・デウス』で読む次の歴史1件を共有 / 飢餓と疫病と戦争を抑え込んだ人類が、次に何を目指すか。『サピエンス全史』の続編。『モンタイユー』で読む中世の村1件を共有 / ピレネーの村人200人が、異端審問で一人ずつ尋問された。その調書から、村の暮らしが丸ごと出てくる。『交易の世界史』で読む物の流れ1件を共有 / シュメールの銅から現代のコンテナまで。人が物を遠くへ運ぶために、何をしてきたか。『歴史序説』で読む王朝の寿命1件を共有 / 14世紀の北アフリカで、社会には法則があると考えた人がいた。王朝はなぜ三代で衰えるのか。

筋(13)

年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。

農耕の始まりできごと / 紀元前90世紀 / 不平等はここから始まるウルク。都市というものの始まりできごと / 紀元前35世紀ハンムラビ法典できごと / BC1754年頃西ローマ帝国の滅亡できごと / AD476年 / 国家の崩壊という平等化マヤ低地の崩壊できごと / AD900年頃黒死病できごと / 1347年 / 疫病という平等化。賃金が上がったワット・タイラーの乱できごと / AD1381年6月フランス革命できごと / 1789年 / 革命という平等化第一次世界大戦できごと / 1914年 / 総力戦という平等化ロシア革命できごと / AD1917年世界恐慌できごと / 1929年カザフの飢饉できごと / 1930年第二次世界大戦できごと / 1939年